10月9日のマツコ&有吉の怒り新党新3大で、アメリカの音楽家
ジョン・ケージが特集されていました。
アメリカが生んだ世界的音楽家のジョン・ケージは、20世紀の音楽に
多大なる影響を与えた250曲以上を楽曲した前衛音楽家です。
しかし、ケージの音楽は異彩を放つもので、楽譜も図形楽譜と
呼ばれるこういった感じのもの。
これを見てどおやって演奏するか、分かる人もすごいものですね。
そして、新3大で紹介された3つは、本当に常識的な音楽、楽曲という
概念は全くないものばかりで、素人の私には笑えてしまうものすら
ありましたが、ジョンケージの楽曲に触れてみたら、世の中にある
いろいろな「音」というものに、雑音とされるものも含み、なんだか
耳を傾けなくなってしまうような、音の面白さに興味が湧いてしまいました。
こちらがジョンケージです。
新3大・1つ目 1952年作曲「4分33秒」
こちらが「4分33秒」の楽譜です。
3楽章の楽譜には、すべて「休み」と記されています。
これは、人が生きている限り、完全なる「無音」は存在しない。
オーケストラの音を一切出さずに、静かな中に聞こえる物音すらも
音楽になり得るという考えから生まれた曲で、全く「無音」の
4分33秒間というユニークな曲です。
こちらは、ジョンケージの4分33秒、オーケストラの無が作り出す
演奏動画です。
新3大・2つ目 1952年作曲「水の音楽」
水の音楽の楽譜はこんな感じで、事細かに何をするかが書き込まれ
ているユニークな楽譜です。
ラジオから流れるラジオの音から音楽がスタート、水が入った容器に
笛を入れてブクブク音を作り出す。
別の大きな陽気に水を移す音、大きな容器で笛をブクブクする音など、
この楽曲でジョンケージは、3つの音の融合を果たしています。
■人工的なピアノの音
■自然な水の音
■電子的なラジオの音
有吉さんも、まるでコントみたい。とコメントしていましたが、
真剣にピアノに向かいながら、アヒル笛をプー、そして水の中で
笛をブクブク、聴いていて見ていて笑わずにはいられない音の融合でした。
新3大・3つ目
1957−58年作曲「ピアノと管弦楽のためのコンサート」
どんな演奏になるのか不確定で、作曲者のケージ自体も知り得ない
という楽曲です。
楽譜には「演奏者が複数の楽器で好きな楽曲を弾いて良い」とされている。
同じ音楽は2度と作れないという「偶然性の音楽」の楽曲です。
新3大でジョンケージの音楽を知って、芸術だなと感じました。
キャンバスに絵を描くときに、筆やブラシはもちろん糸やスポンジ
など異なるテクスチャが合体したときに生まれる新しいラインや、
はじいた絵の具から偶然生まれるイメージの、奇跡的な出来栄えに
楽しさを覚えたりもします。そういった感覚に似ているのかも?
ジョンケージのお父さんが発明家だったそうで、そういった影響も
受けているのかなという感じがします。
ジョンケージの作り出す音を少し聴いてみたくなって、youtubeでいろいろ
聴いてみたのですが、おもちゃのピアノで弾くワルツや、たくさんの釘が
刺さったピアノで弾くソナタなど、些細な音が音楽になることや
組み合わせによって生まれる不思議な音の面白さを知りました。